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論文

Japanese population dose from natural radiation

大森 康孝*; 細田 正洋*; 高橋 史明; 真田 哲也*; 平尾 茂一*; 小野 孝二*; 古川 雅英*

Journal of Radiological Protection, 40(3), p.R99 - R140, 2020/09

 被引用回数:23 パーセンタイル:75.48(Environmental Sciences)

国連原子放射線の影響に関する科学委員会(UNSCEAR)及び原子力安全研究協会では、宇宙線,地殻放射線,ラドン吸入,食物摂取等の自然放射線源による年間線量を報告している。本研究では、主要な自然放射線源からの国内の放射線量を最新の知見に基づいてレビューした。宇宙線による年間線量は、0.29mSvと評価され、地殻放射線に起因する外部被ばくによる年間線量平均値は、放射線医学総合研究所が進めた全国調査のデータより0.33mSvと評価された。また、日本分析センターでは、屋内,屋外及び職場でのラドン濃度を統一された測定方法により調査した。この調査に基づいて、現在の線量換算係数を使用した場合、ラドンの吸入による年間線量は0.50mSvと推定された。トロンからの年間実効線量は、UNSCEARによって0.09mSvと報告されており、ラドンとトロンの吸入による年間線量は0.59mSvとなった。また、日本分析センターによる食品の大規模調査により、食事摂取による主要放射性核種からの年間線量は0.99mSvと評価されている。以上より、日本人の自然放射線による全年間線量は2.2mSvと評価され、世界平均値2.4mSvに近い値となった。

報告書

天然現象の発生が地層処分システム性能に与える影響についての概略的検討-サイトを特定しない段階での検討例-

牧野 仁史; 加藤 藤孝; 宮原 要

JNC TN8400 2000-033, 74 Pages, 2000/11

JNC-TN8400-2000-033.pdf:9.19MB

天然現象は地質環境の長期安定性に擾乱を与える可能性のある要因の一つであり、その発生の時期、頻度及び影響の形態などに関する不確実性を考慮することが必要であるため、将来において地層処分システムが天然現象の影響を被るものとあえて想定することにより、天然現象が地層処分システムの性能に与える影響を評価し、サイト選定に際して留意すべき天然現象とその影響について把握しておくことは重要である。このため、本検討では、地質環境の長期安定性に影響を与える可能性のある天然現象として、各国の例やわが国の特徴を踏まえた検討の結果抽出された、(1)隆起・沈降・侵食、(2)気候・海水準変動、(3)地震・断層活動、(4)火山・火成活動、の各天然現象について、それらの発生をあえて想定するとともに、それらが地層処分システムの性能に与える特徴的な影響に焦点をあてた検討を行った。その結果、変動シナリオに関しては、断層活動により地下水流れ及び核種移行の卓越的な経路となる断層が廃棄体を横切ることを想定した場合において、断層活動発生時期や断層内地下水流量の値によっては、最大線量が諸外国で提案されている安全基準やわが国の自然放射線レベルと同レベルとなる可能性のあることが示されたが、その他の天然現象については、最大線量が諸外国で提案されている安全基準を下回る結果が得られた。また、接近シナリオに関しては、地層処分起源の核種量ないしは核種フラックスが天然のものと比較可能なレベルである可能性が示唆された。これらの結果は、サイト選定に際して留意すべき天然現象とその影響についての情報として用いることができると考えられる。しかしながら、比較的簡単なモデル化を行うとともに、保守的な想定(条件)を組合せた評価の結果であるため、天然現象の影響が絶対値として大きいかどうかを直接的に判断するための情報として用いることには注意が必要である。

報告書

遠隔監視システムを構成する受信システム機器の改良・製作

澤田 臣啓*; 吉田 孝*; 凌 甦群*; 石川 顕*

JNC TJ1400 2000-009, 95 Pages, 2000/05

JNC-TJ1400-2000-009.pdf:3.88MB

None

報告書

緩衝材の鉱物学的長期安定性評価

渡辺 隆*

PNC TJ1626 98-001, 123 Pages, 1998/04

PNC-TJ1626-98-001.pdf:5.28MB

スメクタイトの長期安定性評価に資することを目的として、下記の(1)$$sim$$(3)の研究を行った。(1)月布鉱山産ノジュール-ベントナイト中の不純物としての炭酸塩団塊について-(2)スメクタイトの鉄および溶液による反応(3)スメクタイトの変質にともなうAl、Ca、K、Feの影響についてその結果、それぞれ以下のような結果を得た。(1)ノジュールのタイプは外形より大きく5つ(球状、レンズ状、レンズ状セメント、セメント内部にノジュール、ノジュール内部にノジュール)に分類される。鉱物組成は炭酸塩鉱物を主体とし、核から殻にかけて、均一または同心円状に変化している。化学組成は炭酸塩鉱物に起因するCaO、MgOが卓越しており、鉱物組成と同様の変化を確認された。(2)スメクタイトと鉄の反応では、酸化状態でFeOOHの形でスメクタイト表面に付着し、層間に存在することが分かった。その層間陽イオンは加熱による八面体への移動は認められなかった。反応系の温度の変化による同型置換型の変化はなかった。スメクタイトと溶液の反応では、Na/Ca濃度に依存して、スメクタイト層間でのイオン交換が生じ、Na/(Na+Ca+Mg)=0.65で層間陽イオンはCa型に変化する。スメクタイトと温度の反応では、温度増加による四面体型置換の増加が確認された。(3)0.1GPa・500$$^{circ}C$$条件下でFe-緑泥石様鉱物がクニピアF(Kpa-1)、SWy-1と磁鉄鉱の混合物から合成された。熱水条件下における長期の実験においても、スメクタイトのK固定はK:2000ppm濃度では高い水和エネルギーをもつCaより、K濃度の方が重要であることがわかった。

報告書

移動調査システムの第1回現場適用試験

豊島 賢治*; 和久田 孝雄*; 中野 勝志

PNC TN7410 98-001, 37 Pages, 1998/02

PNC-TN7410-98-001.pdf:2.39MB

動力炉・核燃料開発事業団(以下、動燃事業団と略す)では、深部岩盤中の地下水の流れや地球化学的性質を把握するために、試錐孔において深度1,000mまで調査できる機器と、その調査機器を用いた現場調査を効率的に進めるための支援調査機器の開発が進められている。これらの調査機器開発の一環として平成8年度に、調査機器本体の試錐孔内への挿入や回収、および落雷や降雨などからの保護などの役割を備えた支援調査機器(移動調査システム)を設計・製作した。本システムは、1)計測・管理ユニット、2)メンテナンスユニット、3)昇降ユニット、4)ケーブルドラム搭載ユニットタイプ1(採水試験用)、5)ケーブルドラム搭載ユニットタイプ2(水理試験用)の5つのユニットから構成されており、以下に示す特長を有する。・試験装置を試錐孔内で昇降するための櫓や試錐機が不要である。・車内に計測室、居住設備などが備わっているため、計測小屋などの付帯設備が不要である。・フィールドで試験装置の調整・修理などの保守作業が可能である。・コンピュータ、電源・制御ユニット、ケーブルドラム等が車内に格納されているため、高温多湿、凍結などの気象条件や落雷などから装置を保護することができる。・異常時昇降装置を備えており、試験装置の孔内抑留などのトラブルに対処できる。

報告書

性能評価への情報提供の観点からみた処分場の管理技術に関する研究第II分冊 性能評価へ適用可能なナチュラルアナログに関する研究(III)

妹尾 宗明*; 西本 清太郎*; 伊藤 賢治*; 安保 則明*; 小林 純一*

PNC TJ1561 98-002, 129 Pages, 1998/02

PNC-TJ1561-98-002.pdf:4.82MB

本研究は、地層処分における性能評価事象との対比において、天然に存在する類似現象(ナチュラルアナログ)に関する研究の現状について国内外の事例を幅広く調査するとともに、今後の我が国における地層処分システムの性能評価への適用の可能性を検討することを目的とする。前年度(平成8年度)は、主要事象について性能評価へ適用可能なナチュラルアナログの検討を行うとともに、ナチュラルアナログを適用する際に必要な技術的課題を抽出した。平成9年度は、引き続き、主要事象について性能評価へ適用可能なナチュラルアナログの検討を行う。また、ナチュラルアナログを適用する際に必要な技術的課題、要件を検討する。

報告書

地殻変動の調査手法に関する研究(その2)

布施 圭介*; 茂木 紀子*

PNC TJ1454 98-001, 149 Pages, 1998/02

PNC-TJ1454-98-001.pdf:6.67MB

本研究では、東北日本弧の地殻変動のシミュレーションモデルの作成をめざし、文献調査等によりデータの収集・解析を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。(1)東北日本弧のプレート境界には、海溝吸引力と海錨力から派生した応力が働き、プレート収斂速度の法則から5$$times$$10-15/sの地殻短縮速度で地殻が変形していると推定される。(2)地質断面、活断層・地震、測地学の各種データから算定された水平歪速度は、最大で一桁以上の違いが生じた。そのような違いはデータの特性に由来すると考えられ、1000年以上におよぶ定常的な水平歪速度は、地質断面から求められた値と測地学的に求められた値の中間値:10-15/sのオーダーと推定される。(3)東北日本弧のコンラッド不連続面およびモホ不連続面の深度分布は、それぞれ15$$sim$$20km程度、29$$sim$$36km程度で、陸上部で最も厚く、東西海側に向かって薄くなる。(4)脆性/延性遷移境界はほぼ400$$^{circ}C$$等温面に一致し、奥羽脊梁山脈では12$$sim$$13kmと浅く、東西海側に向かって深くなる。(5)地殻応力プロファイルから、下部地殻の大部分と最上部マントルは100MPa以下で、大部分は20MPa以下であることが明らかになった。高応力のseismogenic layerは奥羽脊梁山脈で最も薄いので、一様な水平圧縮を受けた場合には、そこに応力が集中し、かつ上方に湾曲して上昇すると推定される。(6)地殻応力の最高値は500$$sim$$800MPaに達し、常識よりかなり高い。これは孔隙圧を一定と仮定したためであるが、孔隙圧と深度の関係は明らかにされていない。(7)プレート底面と沈み込む海洋プレートとのカップリング境界に囲まれた上盤プレートをべき乗流体を含んだ改良マクスウェル物体でモデル化する。アイソスタシーや地殻短縮速度が成立するように、その領域の応力や歪を有限要素法によってシミュレートする。

報告書

精密周波数制御連続電磁波調査法の研究-先行基礎工学分野に関する平成8年度報告書-

長谷川 健; 真田 佳典*; 山下 善弘*; 渡辺 俊樹*

PNC TN7410 97-036, 67 Pages, 1997/08

PNC-TN7410-97-036.pdf:3.64MB

本研究では、地下に電磁波エネルギーを送り込み、それに対する地下の応答を観測することにより地下構造を解析する地球物理学的調査において、正弦波的に変化する電磁エネルギーの周波数を高精度に制御し、連続して長時間地下に送り込む手法について研究開発を行っている。本手法を採用することによって、調査深度の拡大や解析精度の向上ならびに調査機器の小型化を目指す。本年度は、広帯域にわたる電磁波現象の特性を把握するために、送信周波数が数十Hz$$sim$$数kHzと比較的低い周波数帯を利用して電磁誘導現象による地下の応答を測定し地下構造を解析する方法、及び、周波数が数十MHz$$sim$$数GHz程度の高い周波数帯を利用して、電磁波動の透過・反射現象から岩盤内の微細な構造(割れ目など)を検出する方法について、計算機シミュレーションにより検討した。

報告書

断層活動に伴う周辺地下水挙動の変化に関する解析(成果報告書)

古屋 和夫*; 伊東 守*; 児玉 敏雄*

PNC TJ7705 97-001, 154 Pages, 1997/03

PNC-TJ7705-97-001.pdf:6.09MB

本資料は、兵庫県南部地震(1995年1月17日)の発生直後、淡路島北西部で観測された野島断層近傍での地下水挙動の変化について、応力・浸透連成解析を行った結果をまとめたものである。兵庫県南部地震の発生直後、淡路島北西部では、湧水量の増加や断層近傍での湧水の発生、あるいは山間部での地下水位の低下が観測され、その後、湧水は次第に減少あるいは停止していることが確認されている。このような現象の原因として、断層活動による地殻応力の変化や地震動によって生じた、地盤の急激な体積変化による過剰間隙水圧の上昇・下降の可能性が考えられる。本解析では、このような考えに基づき、断層活動に伴う周辺地下水挙動の変化について、応力・浸透連成解析を行い、以下の結果を得た。1)全水頭分布の時間変化より、地震後、断層部付近において、過剰間隙水圧が急激に上昇し、時間とともに消散していく現象が数値的に再現された。全水頭のピークは断層部EL-300$$sim$$500m付近において発生し、その値は55$$sim$$63m程度であった。2)断層部からの湧水量のピークは、地震直後$$sim$$13日程度で出現する。また、流量は、降雨を考慮しない場合0.014$$sim$$0.037m3/dayとなり、降雨を考慮した場合0.027$$sim$$1.180m3/dayとなった。3)解析対象地域の地下水環境に対する降雨の影響は大きく、継続的な降雨により、地下水の全水頭分布が大きく変化する。降雨を考慮しない場合、湧水量の最大ピークが8.5日であるのに対して、降雨を考慮した場合、ピークが地震直後に発生する。4)断層幅を変更(粘土化帯幅10m、破砕帯幅10mから粘土化帯幅1m、破砕帯幅20mに変更)した場合の解析の結果、湧水量には若干の差異はみられるものの、全体的に大きな相違は認められない。5)断層の粘土化帯の透水係数を小さく設定した場合(1.0$$times$$10-9cm/sec)、断層を境に東西の全水頭分布は不連続となり、その差は40m$$sim$$70m程度となる。

報告書

第四紀隆起/沈降量に関する調査

高野 豊治*; 布施 圭介*; 斎藤 晃*; 安田 賢哉*

PNC TJ7454 97-001, 536 Pages, 1997/03

PNC-TJ7454-97-001.pdf:13.9MB

本報告書は、日本列島における地質環境の長期安定性に関する研究の一環として、日本列島の各地の第四系に関するデータを取りまとめたものである。本年度は、下北、三陸北部、佐渡、常磐、湘南、阪神西部、紀伊半島南部、高地・室戸、日向の9地域を体象として1/5万段丘区分図を作成し、平野周辺の段丘や第四紀層の分布や年代を整理し、第四紀における隆起・沈降量を算定した。また、酸素同位体ステージ1、5eおよびデータが豊富な場合にはステージ7以前の時期を対象にして、隆起・沈降量に読み替え可能な古海面高度の等値線図(1/20万)を作成した。その結果、以下のことが明らかとなった。1)大磯丘陵や室戸岬などの変動の激しい一部の地域を除いて、垂直変動量は1m/千年以下である。2)過去12万年間よりも最近6,000年間の方が変動速度が大きい3)変動基準の年代や酸素同位体編年に対象した海水準変動曲線に不確かさがある。なお、隆起・沈降運動の開始時期や変動速度を性格に把握するため、年代測定や分析用に100試料を採取した。

報告書

花崗岩における岩盤工学に関する調査試験研究(その6)

椹木 義一*

PNC TJ1559 97-001, 190 Pages, 1997/03

PNC-TJ1559-97-001.pdf:5.38MB

花崗岩における岩盤工学に関する調査試験研究は、岩盤物性と地殻応力に関する研究の一環として、結晶質岩系の花崗岩についての岩盤工学の基礎的研究、すなわち岩盤応力、岩盤の長期安定性および岩盤割れ目の透水性や止水性の変化、岩盤内単一不連続面の基本的特性に関する原位置(釜石原位置試験場)や、室内での試験に基ず基礎的・理論的な研究を行うものである。「岩盤内割れ目の止水性とグラウト材料の流動に関する研究」は、グラウト範囲を自由にコントロール可能な工法を目標に、これまで釜石鉱山550mLの坑道を利用した原位置試験により、グラウト注入試験を繰り返し、実技上の知見取得を試みてきた。本年度も、CGSを注入材料として原位置においてグラウトを実施し(1)CGSに拠るグラウトの再現性の確認、(2)ルジオンテストに拠る効果の判定、(3)流入観測に基ずく割れ目の連絡の判定などを行い、さらに室内実験を中心に、(4)注入材料の物性測定、(5)長期安定性の確認について実験を行い取り纏めて報告する。「花崗岩の動的および静的荷重による強度・変形特性への影響と内部亀裂の観察に関する研究」については、釜石鉱山から採取した花崗閃緑岩のクリープ特性と疲労特性を把握し、比較・検討するために、サーボコントロール剛性試験機(MTS社製)を用いてクリープ試験及び疲労試験を行った。さらに、一軸圧縮試験における変形・破壊挙動とクリープおよび疲労過程における変形・破壊挙動との関係を調べるため、クリープ試験および疲労試験の途中から一軸圧縮試験に移行する試験を行った。「坑道周辺岩盤の力学的状況の精密調査」については、坑道周辺岩盤の力学的状況を精密に調査する手法として、地圧測定、高精度クリープ試験、孔内点載荷試験を取り上げた。そして、これらの計測技術の開発を進め、計画釜石鉱山の250mレベル坑道を利用して原位置計測を実施し、現場での適用化試験を進めるとともに、測定データの取得と解析を行った。

報告書

地殻変動の調査手法に関する研究

not registered

PNC TJ1454 97-001, 67 Pages, 1997/03

PNC-TJ1454-97-001.pdf:14.77MB

津波堆積物による大地震の再来間隔の推定やそれに伴う地殻変動の解明を目的として、地震によって離水した完新世段丘の分布地域(三浦半島)で、海成完新統を対象に研究を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。(1)三浦半島の海成完新統には、9,000y.B.P.以降、砂礫層からなるイベント堆積物が少なくとも22層準認められる。そのうちの4層準の堆積年代(6,000$$sim$$5,950y.B.P.、4,650$$sim$$4,600y.B.P.、4,400$$sim$$4,300y.B.P.、3,000y.B.P.)が、南関東に分布する完新世海成段丘の離水時期と一致する。それゆえ、これら4層準のイベント堆積物が、海成段丘を離水させた地震に伴う津波堆積物と解釈される。さらに、これらと同時期のイベント堆積物が房総半島でも確認されており、相模湾沿いでは同時間面として追跡可能である。なお、それ以外の広域対比可能なイベント堆積物も津波堆積物である可能性が高いが、対応する海成段丘が知られていないことから、津波以外のストームなどに由来する可能性がある。(2)地層の時系列データから推定される地殻変動は、隆起と沈降が交互に繰り返す"地震性地殻変動"を示す。ハイドロアイソスタシーの効果を無視すると、最大隆起量は7,500y.B.P.以降ca.18mで、その隆起速度はca.2.4mm/y.B.P.となる。この値は、三浦半島に分布する、縄文海進期の海成段丘から推定される隆起量よりも小さな値となっている。この原因の一つとして圧密沈下が考えられる。

報告書

空中探査法による活断層の地下構造調査(成果報告書)(資料集あり)

小野 傳*; 奥野 孝晴*; 佐々木 進*

PNC TJ7459 97-001, 94 Pages, 1997/02

PNC-TJ7459-97-001.pdf:14.99MB

活断層の分布とその周辺の地表から地下深部までに広域的な地質構造を把握することを目的に、秋田県横手盆地東縁の千畑町において空中物理探査を実施した。ヘリコプタによる電磁・磁気・ガンマ線調査を千屋丘陵を中心とする7km$$times$$7kmの範囲で行った。磁気調査の結果は、10m深度毎の見掛比抵抗分布図として図示した。また指定測線に沿う見掛比抵抗断面図を作成した。これらは岩石の種類、風化度、地下水分布、断層構造に伴う変質等の地質および地質環境を反映していると見られる。磁気調査の結果は概して分布する岩石種と一致しているが、潜在する岩脈類の存在も予測され、これに関しモデル解析を行った。ガンマ線調査の結果は、地表の岩石種の特徴を良く反映しているが、一部に断層構造と一致する放射能異常が確認された。今後、試錐等を含む詳細な地表地質データと対比して行くことによって、広域に均質な条件で得られた今回の空中探査データは、地域全体の地質構造や地質環境について、さらに示唆を与える資料となると考える。

報告書

活断層帯での坑道を利用した調査研究

not registered

PNC TJ1174 97-001, 586 Pages, 1997/02

PNC-TJ1174-97-001.pdf:25.79MB

本調査研究は、地下空間を利用した地震関連の総合研究である陸域地下構造フロンティア研究として行ったものであり、地下の調査坑道を利用して活断層周辺岩盤の地殻応力や地下水特性、破砕物質の特性などの調査により、内陸地震(活断層)の発生の場の地質条件を調査・解析するために以下の調査を実施した。1.地質構造の調査1)時間領域電磁探査2)微小地震観測2.活断層周辺の水理特性の調査1)既存孔の水理特性の調査2)調査孔掘削中の間隙水圧、流量測定3)調査孔の間隙水圧の長期観測3.活断層周辺の力学特性の調査1)ボーリング岩芯調査2)ボーリング孔調査(物理検層、ボアホールスキャナー観測)3)地殻応力測定(二面破砕法による応力測定、断層物性推定モデルの作成、応力測定基礎試験用岩石の切り出し)今回実施した上記の調査結果は、活断層発生の場の地質条件を調査・解消するための一資料となるが、今回の調査結果だけでは、場所、時間においてもスポット的な調査であるため、活断層発生の場の地質条件を完全に把握することは難しい。すなわち、活断層の発生の場の地質条件を把握するためには、今後茂住祐延断層近傍のボーリング孔において、より多く、より深い測点等で多様な調査を行い、それらの結果を総合的に解析する必要があると考えられる。

報告書

地殻応力測定装置の概念設計及び基礎試験

not registered

PNC TJ1187 96-002, 443 Pages, 1996/08

PNC-TJ1187-96-002.pdf:12.93MB

本調査は、地震発生に大きな影響を与えると考えられる水平地殻応力の蓄積状況を明らかにするため、地下深部において地殻応力値を繰り返し測定できる装置を開発し、地下深部の地殻応力分布と活断層との関係を把握することを目的としている。本装置は、潜在亀裂等の影響を極力排除して応力計測を行うもので、ボーリング孔内において半円の摩擦シェルを計測機の載荷部に対面してセットし、孔壁を載荷することにより、その継ぎ目部において主応力方向とは関係ない任意の一方向に人工亀裂を発生させるものである。本調査では、応力測定法の概要調査をし、装置の基本的条件を設定した。さらに、上記の装置(乾式多面破砕計測装置S-500)を用いて国内および米国で室内試験を実施し、装置の有用性および問題点を調べた。その後、現地計測を実施し、実地盤での有効性および問題点を調べた。その結果、以下のことが判明した。・室内実験では任意の3方向に亀裂を発生させることができた。また、現地計測でも任意の1方向には亀裂を発生させることができた。これらのことは、S-500が実用的であることを示唆している。・本調査で使用した摩擦シェルでは摩擦効果がまだ充分でないことが判明した。・応力-変形曲線から得られる亀裂再開口時の載荷圧力と実際の地山応力との関係が不明確である。以上のことより、S-500は地山応力計測に実用的であると考えられるが、前途のような幾つかの問題点が判明した。そこで、これらの問題点を克服するために今後改善を加え、多種多様な室内試験や現地計測を行う必要があると思われる。また、精度の向上のために場合によっては、他の方法との組み合わせによる方法を模索することも必要であると考えられる。

報告書

茂住反射法地震探査

井川 猛*; 川中 卓*; 伊藤 谷生*; 津村 紀子*

PNC TJ1690 96-001, 155 Pages, 1996/03

PNC-TJ1690-96-001.pdf:10.79MB

富山県上新川郡大山町茂住地区において、横山楡原衡上断層及び茂住祐延断層を代表とする当地区の断層形態を把握するとともに、手取層群と飛弾変成岩類の境界面の構造を明らかにすることを目的として、反射法地下構造調査を実施した。その結果、・手取層群と飛弾変性岩類の境界が反射記録上で確認できること、・特に、疑似3次元記録上で反射パターンの変化として明瞭に捉えることができること、・岩相境界あるいは低周波域での記録上で反射面の不連続として断層が検出可能であり、その空間的分布状況を把握することができること、・飛弾変性岩類が高くなったブロックが存在し、このブロック境界にいくつかの断層がみとめられること、・茂住断層はこのブロックの北側境界に位置する断層の可能性が高いこと、等が確認され、硬岩地域においても反射法が有力な調査方法となることが分かった。

報告書

花崗岩における岩盤工学に関する調査試験研究(その5)報告書

not registered

PNC TJ1559 96-001, 129 Pages, 1996/03

PNC-TJ1559-96-001.pdf:3.59MB

本研究は、岩盤物性と地殻応力に関する研究の一環として、結晶質岩系の花崗岩についての岩盤工学の基礎的研究、すなわち岩盤応力、岩盤の長期安定性および岩盤割れ目の透水性や止水性の変化、岩盤内単一不連続面の基本的特性に関する原位置(釜石原位置試験場)や、室内での試験に基づく基礎的・理論的な研究を行うものである。岩盤内割れ目の透水性および止水に関する研究については、岩盤内に地下空間が構築された際、地下水の漏出防止を目的に行うグラウトの範囲を、地下空間を中心に一定範囲に止め、それ以外の部分は従来通り地下水を流動させる方法を実技として確立するため、ゲルタイムを有するグラウト材料を用いて現地実験を行った。止水についてはほぼ目的を達成し、グラウト材の強度については、初期および長期の強度発現に優れた性質を有する速硬型コロイドセメントと、今までに最も強度を示した微粒子セメント+カオリンの混合物を用いて実験し比較を行った。繰り返し裁荷における岩石の耐久性に関する研究については、釜石鉱山L-250mの栗橋花崗岩を岩石試料として疲労試験における岩石の力学的特性を把握すると共に、疲労裁荷後の試験片から顕微鏡観察用薄片を作成し、PCを用いて画像解析により内部構造の変化について検討した。坑道周辺岩盤の力学的状況の精密調査については、孔壁変形法を中心とした地圧測定と不連続面に関する情報取得に対する孔内裁荷試験の応用について、計測技術の開発を進めた。そして、実用化への見通しをつけるために、釜石鉱山250mレベルの花崗閃緑岩中の坑道において原位置計測を実施した。本報告書は、社団法人システム総合研究所が動力炉・核燃料開発事業団の委託により実施した研究委託内容である。

報告書

隆起・沈降に関する研究(5)

高野 豊治*; 佐々木 穣*; 布施 圭介*; 斉藤 晃*; 佐藤 好一*

PNC TJ1454 96-001, 295 Pages, 1996/03

PNC-TJ1454-96-001.pdf:15.79MB

近年、大地震に由来する津波堆積物が世界各地で報告されるようになり、大地震の発生時期を推定する有力な方法となりつつある。海成完新統には津波堆積物が多数保存されている可能性が高く、大地震の再来間隔の解明や、それに伴う地殻変動の将来予測に重要な手がかりを与えると考えられる。本研究では大地震により離水した完新世海成段丘(沼段丘)が分布する千葉県館山市周辺で、大地震に由来する津波堆積物を海成完新統(沼層)に見い出し、地殻変動の解析を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。(1)沼層には、急激な流水によって海岸や海底から削剥された堆積物が再堆積したと考えられる砂礫層がある。このような砂礫層を形成するようなイベントが、約8,000y.B.P.$$sim$$1,600y.B.P.の間に少なくとも36回認められる。(2)36回のイベントのうち6回(6,200$$sim$$6,100y.B.P.、6,100$$sim$$6,000y.B.P.、約4,500y.B.P.、4,300$$sim$$4,200y.B.P.、約3,050y.B.P.、約2,800y.B.P.)は、南関東に分布するの完新世海成段丘の離水時期と一致する。それゆえ、これら6層準の砂礫層は、海成段丘を離水させた地震に伴う津波堆積物と解釈される。それ以外の砂礫層も津波堆積物である可能性が高いが、対応する海成段丘から知られていないことから、津波以外のストームなどに由来する可能性がある。(3)連続的なデータから推定される地殻変動は、隆起と沈殿が交互に繰り返す"地震性地殻変動"を示す。その最大隆起速度は内房側で3.3$$sim$$4.4mm/y,外房側で5mm/yである。

報告書

空中磁気探査データのコンパイル作業

松田 陽一*

PNC TJ7305 95-001, 12 Pages, 1995/03

PNC-TJ7305-95-001.pdf:1.12MB

本作業は、東濃鉱山周辺地域の深部地下構造の解析に必要なデータ取得の一環として、新エネルギー・産業技術総合開発機構が地熱調査のために取得した空中磁気探査データのコンパイルを行い、中部地方および東濃地方の磁力図を作成することを目的として行われた。作業内容は、東経135$$^{circ}$$ 30'$$sim$$東経139$$^{circ}$$ 00'、北緯34$$^{circ}$$ 00'$$sim$$北緯37$$^{circ}$$ 00'の対象領域について、1)全磁力および極磁気補正済磁力の各ディジタルデータについて、座標変換による位置座標の統一、上方接続による飛行高度の統一、2)コンパイルデータファイルの作成、3)磁力図(カラーコンター図)の作成である。飛行高度は3,200m (10,500フィート)、座標はUTM座標の東経141°基準の54帯に統一された。作成された磁力図は以下の通りである。1)中部地方の全磁力図および極磁気補正済磁力図・範囲、東経135$$^{circ}$$ 30'$$sim$$東経139$$^{circ}$$ 00'北緯34$$^{circ}$$ 00'$$sim$$北緯37$$^{circ}$$ 00'・縮尺、1:500,000およびA4サイズ版2)東濃地方の全磁力図および極磁気補正済磁力図・範囲、東経136$$^{circ}$$ 45'$$sim$$東経137$$^{circ}$$ 45'北緯35$$^{circ}$$ 10'$$sim$$北緯35$$^{circ}$$ 50'・縮尺、1:100,000およびA4サイズ版

報告書

積雪による地殻$$gamma$$線の減衰の走行サーベイ測定

坂本 隆一; 長岡 鋭; 斎藤 公明; 堤 正博; 森内 茂

JAERI-M 91-166, 67 Pages, 1991/10

JAERI-M-91-166.pdf:2.13MB

積雪による居住環境中の地殻ガンマ線の広域的変動を解析するため、新潟県長岡市において、環境サーベイ車及びヘリコプターを用いた広域ガンマ線線量率分布調査を行なった。調査は無雪時および積雪時に行なった。長岡市内全体にわたる地殻ガンマ線の線量透過率(無雪時に対する積雪時の線量比を線量透過率と定義する)の分布から、積雪による減衰は市街中心部では少なく、郊外では大きい結果となった。公表積雪データから得られる線量透過率とヘリコプター及び環境サーベイ車による実測調査から得た線量透過率を比較したところ、長岡市内においては後者は前者の40~70%、国道8号沿いでは70~100%であった。また、ヘリコプターにより測定される線量透過率を基準として、道路周辺の積雪する場所にだけ注目する方法によって、走行サーベイから線量透過率の値を算出することを試みた。

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